Story
1幕
銀行家アイゼンシュタインの妻ロザリンデは、暴力沙汰を起こし収監される夫と、それを好機と言い寄ってくる元恋人アルフレードのことで頭を悩ませていた。
弁護士ブリントの失敗で刑期が延びてしまったことに怒るアイゼンシュタインのもとへ、彼の友人ファルケがやってくる。オルロフスキー公爵が開く舞踏会へ誘われたアイゼンシュタインは、妻の目を盗み、楽しみ尽くすことを決心する。アイゼンシュタイン家の女中アデーレも、姉イダからの手紙を受け取り、件の舞踏会へ赴く。
一人になったロザリンデは、ついアルフレードと逢い引きしてしまうが、そこへアイゼンシュタインを逮捕しに刑務所長フランクが現れてしまう。ロザリンデは咄嗟にアルフレードを夫ということにし、アルフレードはフランクに連行されるのであった。
2幕
舞踏会の広間。
退屈を持て余しているオルロフスキーにファルケは「面白い劇を用意してある」と告げる。
やがて女優オルガと名乗るアデーレ、フランス人侯爵ルナールと名乗るアイゼンシュタインが現れる。「うちの女中にそっくり」と言われたアデーレは、アイゼンシュタインをこっぴどくからかう。
そこへフランクもシュヴァリエ・シャグランという偽名で現れ、アイゼンシュタインとでたらめなフランス語を繰り広げる。そして仮面を被り、ハンガリーの伯爵夫人に扮したロザリンデが現れ、勝手に自分のドレスを着ている女中、刑務所にも行かず遊んでいる夫に腹を立て、夫を懲らしめることを決める。
するとアイゼンシュタインは、自分の妻とも気づかずに、自慢の懐中時計を手に口説き始める。これを浮気の証拠にしようと考えたロザリンデは、まんまと懐中時計を奪う。
正体を明かすよう急かす人々を民族舞踊チャールダッシュでやり過ごすと、舞踏会は佳境を迎える。
3幕
やがて午前6時の鐘が鳴り、アイゼンシュタインとフランクは慌てて刑務所へと走っていく。牢屋の中で、一人寂しく歌うアルフレード。そこへすっかり酔っ払ったフランクが帰ってくると、アデーレとイダが現れる。
アデーレは、本物の女優になりたいからパトロンになってほしい、とフランクにアピールする。するとアイゼンシュタインがやって来て、フランクとお互いに素性を明かすが、牢屋には既にアイゼンシュタインが入っているという。
不審に思ったアイゼンシュタインは、やって来たブリントの服を奪い弁護士に変装する。そこへロザリンデが訪れ、アルフレードと共に相談を始めるが、二人の態度に怒り心頭のアイゼンシュタインは正体を明かす。
二人を非難するが、妻から懐中時計を突き出されたアイゼンシュタインは何も言えなくなる。
するとファルケをはじめ一同が現れ、「すべては僕の復讐だよ」と種明かし。
アイゼンシュタインは許しを乞い、ロザリンデは高らかにシャンパンの歌を歌い、大団円。