小堀 勇介
Yusuke Kobori
エルネスト
ドン・パスクアーレの甥
テノーレ・リリコ・レッジェーロ。モーツァルトやロッシーニのオペラ作品を中心にレパートリーを持ち、主にベルカント作品への出演を重ねている。
福島県立安積黎明高等学校卒業。国立音楽大学声楽科ならびに同大学大学院オペラ科を首席修了。学部卒業時に宮内庁主催の桃華楽堂新人演奏会に出演。東京二期会オペラ研修所第55期マスタークラスを修了。修了時に優秀賞ならびに奨励賞を受賞。新国立劇場オペラ研修所第15期修了。2016年文化庁新進芸術家海外研修生として、1年間イタリアのボローニャを拠点に留学。ペーザロにてアカデミア・ロッシニアーナを修了し、故A・ゼッダ氏の薫陶を受け研鑽を積む。第7回静岡国際オペラコンクール入選並びに三浦環特別賞を受賞。第36回飯塚新人音楽コンクール声楽部門第1位。第16回東京音楽コンクール声楽部門第2位。第88回日本音楽コンクール声楽部門第1位。これまでに声楽を福井敬、S・ベルトッキの各氏に師事。
2015年に沼尻竜典作曲《竹取物語》にて同氏の指揮のもと石作皇子並びに大将として出演しプロデビュー。2016年にはオーストリアにてG・クーン氏の指揮のもと、チロル祝祭歌劇場公演《アルジェのイタリア女》のリンドーロで本格的なヨーロッパ・デビューを果たす。2017年には園田隆一郎氏の指揮のもと、びわ湖ホール公演《連隊の娘》のトニオとして出演。2018年には藤原歌劇団本公演《ラ・チェネレントラ》のドン・ラミーロを演じ、テアトロ・ジーリオ・ショウワと大阪フェスティバルホールにて喝采を受ける。また日生劇場2018名作シリーズ《魔笛》のモノスタトス役で出演し、本来得意とする王子系ではなく悪役でもハマる表現の幅広さが好評を博した。その後も藤原歌劇団本公演では《愛の妙薬》ネモリーノ、《ランスへの旅》リーベンスコフ伯爵、《貞節の勝利》フラミーニオなど多数出演。東京文化会館オペラBOXでは2020年の《アマールと夜の訪問者》でカスパール王を演じる。2021年は兵庫県立芸術文化センターの佐渡裕プロデュースオペラ《メリー・ウィドウ》にてカミーユとして出演。またベートヴェン『交響曲第九番』やモーツァルト『レクイエム』、『戴冠ミサ』などオペラ以外の作品にも積極的に取組んでいる。2022年はロッシーニ作品への出演がすでに決まっており、6月には東京の日生劇場にて《セビリヤの理髪師》のアルマヴィーヴァ伯爵、8月には大阪フェスティバルホールにて《泥棒かささぎ》のジャンネットとして出演予定。日本ロッシーニ協会会員。